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ポッピンQとは何だったのか

日曜に映画「ポッピンQ」を観たので、忘れないうちに感想を書いておく。
※個人的に感じたことをそのまま書いただけなので、内容はほぼ無い

今年の夏~秋ぐらいに映画を何本か観る機会があったのだが、そのとき観た予告映像の中に、明らかにタイトルからしてコケそうなものがいくつかあった。「ポッピンQとかひるね姫とか、そんなタイトルの映画をわざわざ金払って観たいと思う奴がいると本気で思ってるの?客をナメすぎなのでは?」ぐらいに当時は思っていたのだけれど。

しかしながら、ダサさとキャッチーさは時として紙一重なのもまた事実。一度気になってしまうと脳の片隅にこびりついて離れなくなってしまい…この脳内のもやもやを発散するためには実際に観るのが一番手っ取り早いと思って、わざわざ映画館に足を運んだ。そういう意味では、東映の思惑通りである。


劇場アニメ『ポッピンQ』予告映像


Twitterで既に観た人の感想を検索したり、映画館の座席がほぼガラガラだったのである程度予想はついていたのだけれど、まぁ観終わった後にも「ああ、なるほどな…」ぐらいの感想だった。
この映画が名作かどうかに関しては、観た人それぞれが判断すればいいことだと思うので、それ自体は私も言及しない。しかし、商業的に振るわなかった理由は理解できたし、そういう視点からするとエンタメ業界の片隅で暮らしている人間にとっては参考になった。

そもそも、この映画は誰に向けて作られたのだろう?
製作者インタビューや実際の内容などから察するに、おそらく実際に観てほしい対象者は10代以降の少年少女ではないかと推察する。しかしその年代に見せるにしては、主人公たちの衣装や淫獣ポッピン族などのビジュアルがあまりに幼稚過ぎる。じゃあ逆にそれ以上の年代のコアな男性視聴者…具体的に言われるところの「大きなお友達」に向けたものかというと、それも違うように思えた。少なくともビジュアル的には、彼らが喜びそうな記号が(おそらく意図的に)排除されている。
※具体的な言及は避けるが、一言で説明すると「エロさ・キャッチーさを感じさせる要素が徹底的に脱臭されている」
まぁ東映60週年記念作品という冠があって、大規模に公開される前提である作品なのだから、深夜アニメのメイン視聴者のようなニッチな層を頼るような作りにすべきではないと考えるのは当然であろう。

実際に観た人間の感想としては、上記の通り誰が観ても自分に向けられた映像じゃないと感じてしまうんじゃないのかなぁ…と思うのだけれど、それ以前に劇場に足を運んだ人が少なかったのは、やっぱタイトルの「ポッピンQ」が意味不明で理解されなかったのが最大の敗因だったんじゃないかと推察する。

あまり景気がいいとは言えない昨今、一般的な人たちは「何だかよく分からないもの」に対する財布の紐は非常に固い。特に映画に関しては、わざわざ時間を合わせて映画館まで足を運んで1800円も払ったにも関わらず、上映前に10分以上もCMを見せられた挙句、映画泥棒の疑いをかけられたうえでやっと本編を観せてやるよ!ぐらいの殿様商売なのだからなおさらである。

余談だが、映画に限らずタイトルは非常に重要である。ちょうど今妖怪ウォッチが上映されているが、レベルファイブ社長の日野晃博氏のネーミングセンスは秀逸だと思う。

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(画像引用元:イナズマイレブン誕生物語)

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内容的には、全般的に上品ではあったし、ダンスシーンのCGは確かにクオリティが高かったけれど、全般的に無難な感じに見えてしまい、私自身の感想としては心を強く引かれる要素は無かったように思う。

個人的には、美味しんぼの「ラーメン戦争」の話を思い出した。競合の店につぶされそうになったラーメン屋がラーメン三銃士の力を借りて新しいラーメンを開発したけれど、味が上品すぎて結局客にウケなかったみたいな。これもやはり、東映60週年記念作品ゆえの制約なのかも知れない。

スタッフロール後の映像は意表をつかれて少し面白かった。むしろこちらが本編で、今まで本編だと思って観ていた映像はポッピンQではなくポッピン序だったのか、と。
この続きが今後実際に作られることはあるのだろうか。個人的には「真・仮面ライダー序章」を連想しつつ、映画館を後にした。

 

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